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仏連続テロ:3容疑者、10年以上前から過激思想に染まる

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立てこもりが起きたスーパーの前に集まる捜査員。容疑者は4人を殺害。その後、突入した特殊部隊に射殺された=パリ東部ポルトドバンセンヌで2015年1月9日、AP

 【パリ斎藤義彦、宮川裕章】フランスだけでなく、世界を震撼(しんかん)させた同時立てこ もり事件解決から一夜明け、射殺された3容疑者の人物像が、仏治安当局やメディアの報道から浮かび上がってきた。3容疑者は10年以上前からイスラム過激 派の思想に染まり、中東での射撃訓練など「ジハード(聖戦)」に向けた準備を進めてきた。

 米メディアによると、週刊紙「シャルリーエブド」本社を襲撃したサイド・クアシ容疑者(34)とシェリフ・クアシ容疑者(32)の兄弟は、編集室 で風刺画家らの名前を一人ずつ確認した上で処刑するように射殺した。同紙は、イスラム教の預言者ムハンマドマホメット)を風刺する漫画を掲載してきた。

 目撃者によると、社屋から出た2人のうちの1人は「預言者のかたきを討った」と叫んだという。

 ユダヤ教徒向けのスーパーで立てこもったアメディ・クリバリ容疑者(32)も残忍だった。買い物に来ていたマリと名乗る女性によると、クリバリ容 疑者は店に入ってくるなり店内にいた2人を銃で撃ち殺し、さらに容疑者から銃を取り上げようとした女性の頭を撃ち抜いて射殺した。

 「俺は死を恐れない」−−。

 クリバリ容疑者の言葉にマリさんら人質たちは震え上がった。マリさんは「彼はこの日が自分の最期の日だと知っていたのだろう」と話した。

 仏テレビBFMTVの電話取材に対し、クリバリ容疑者は、「フランスが(過激派組織)イスラム国を(イラクで)攻撃したためここに来た」と説明、 「自分はイスラム国のメンバーだ」と述べた。ユダヤ教徒向けスーパーを狙った理由を「イスラム国の敵のユダヤ人だからだ」と答えた。

 クリバリ容疑者は現場から友人たちにも電話をかけ、「パリ周辺の警察署など、たくさんの施設に攻撃を仕掛けてくれ」と依頼していた。さらに警察の突入などに備え、店内に15個の爆弾を仕掛けていた。

 ◇アルカイダから勧誘

 仏メディアなどによると、クアシ兄弟は、パリでアルジェリア移民の両親の下に生まれた。幼い頃に両親と死別し、アルバイトをしながら生計を立てて いたという。2001年ごろ、イラク戦争で米軍と戦う戦闘員を募集していた男と出会う。弟のシェリフ容疑者は05年、シリアに渡航してイラクに行こうと試 み、捜査当局に逮捕される。拘束先の刑務所で、国際テロ組織アルカイダの勧誘員だったフランス人と出会い、過激派思想に染まったらしい。

 シェリフ容疑者は、スーパーの魚売り場の店員をするなど、日常生活では穏やかな顔を見せていた。兄のサイド容疑者は11年に中東イエメンを訪れアルカイダの傘下組織の訓練を受けたとされる。

 一方、クリバリ容疑者は18歳の頃から窃盗や強盗、麻薬取引で刑務所を出たり入ったりしていた。仏メディアによると、その際にシェリフ容疑者と知り合ったとみられている。出所後、2人は遅くとも10年ごろまでにはフランスの過激派グループに属していたとみられる。

 クリバリ容疑者はスーパー立てこもりに先立ち、8日に女性警察官を射殺した。この射殺事件にはクリバリ容疑者の内縁の妻アヤト・ブメディエンヌ容疑者(26)も関わったとみられるが、武器を所持して逃走している可能性があり、警察が行方を追っている。

毎日新聞 2015年01月10日 21時21分(最終更新 01月10日 22時56分)

仏の立てこもり、容疑者が電話で語った内容とは

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パリ東部のスーパーマーケットで人質事件を起こした疑いが持たれているアムディ・クリバリ容疑者=仏警察提供、AFP時事

 フランスで 起きた連続テロ事件で、パリのスーパーマーケットに立てこもったアムディ・クリバリ容疑者(32)と、郊外の工場に立てこもったシェリフ・クアシ容疑者 (32)が、事件のさなかに仏テレビのニュース専門局BFMTVの電話インタビューに応じていた。インタビューで2人が協力関係にあったことや、「イスラム国」アルカイダ系組織と関係があると明言した。2人が語った詳細は以下の通り。

 【アムディ・クリバリ容疑者】

 ――なぜ、あなたたちはそこにいるのか?

 フランスが、「イスラム国」とカリフ(イスラム共同体の指導者)を攻撃したからだ。

 ――「イスラム国」から指示を受けているのか?

 そうだ。

 ――クアシ兄弟とつながっているのか?

 そうだ。私たちは、最初から連動していたので、同時に行動を起こした。彼らの標的は「シャルリー・エブド」で、私の標的は警官だった。

2015年1月10日21時20分 朝日新聞

 

生き残った記者「響く銃声、一瞬で血の海」 仏紙襲撃

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9日、パリ東部の商店で人質を救出する治安部隊=AP

 「銃声が響き、同僚が次々と床に崩れ落ちた。血の海だった」。フランス週刊紙「シャルリエブド」銃撃事件で、現場に居合わせながら九死に一生を得たローラン・レジェール記者が10日までに、当時の状況をフランスメディアに語った。

 7日昼、編集会議が終わりに近づいたころ、突然爆発音が響いた。ドアが開くと「アラー・アクバル(神は偉大なり)」と叫びながら武装した男が乱入。抱えていた銃を発射し、火薬のにおいが辺りに充満した。

 レジェール記者は、実行犯の視界に入らないよう、とっさに机の下に隠れた。実行犯は「シャルブ」と、編集長で風刺漫画家のステファン・シャルボニエ氏の名前を叫び、そのうち無差別に乱射を始めた。編集部の仲間が次々と床に倒れ、そして静寂が訪れた。

 実行犯の一人が「女は殺さない」と話すのを聞いたが、机の下に女性記者が倒れているのが見えた。床に重なった同僚たちの姿を見て、初めて「これは現実だ」と認識したという。

 「あっという間の出来事だった。今でも、どうやって自分の命が助かったのか、分からない」とレジェール記者は振り返った。〔共同〕

2015/1/10 21:05 日経新聞

 

仏週刊紙、次号も予定通り「宗教批判緩めない」

 【パリ=石黒穣】本社が銃撃され編集長らが犠牲となったフランスの政治週刊紙「シャルリー・エブド」は、14日に予定通り次号を発行する準備を進めている。

 本社を襲った容疑者兄弟の脅しに屈することなく、これまで通りに批判のこもったイラストを掲載する方針だ。

 同紙のイラストレーター、コリン・レイさんは、仏紙リベラシオンに、「宗教をめぐる批判は緩めない」と語り、イスラム教についても、風刺するイラストを描き続けることを宣言した。9日に治安部隊に射殺された容疑者兄弟は、シャルリー・エブド紙がイスラム教揶揄やゆするイラストを載せたことを銃撃の理由としていた。

2015年01月10日 21時15分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
 

容疑者ら、特殊部隊並み武装 テロ組織が仏紙襲撃支援か

 犠牲者17人を出した7日から9日にかけてのパリでの連続テロで、最後は2カ所で立てこもり、突入した警官隊によって射殺された容疑者たちは、特殊部隊の兵士のような重武装だった。だれの資金で、どんな方法で調達したのかは不明だが、容疑者ら自身が「指示」を口にした、イスラム過激派に連なる国際テロ組織との接点が注目される。

 7日に新聞社を襲撃し、逃走の末に9日、パリのシャルル・ドゴール空港近くの工場に立てこもったアルジェリア系のサイド・クアシ(34)と弟のシェリフ(32)両容疑者は、警官隊に撃たれ、体に手投げ弾を巻き付けた姿で絶命していた。現場には、弾装したロケットランチャー、手投げ弾10個、カラシニコフ自動小銃2丁、オートマチック銃2丁などが残されていた。

 シェリフ容疑者は突入前、仏テレビ局の電話取材に「『イエメンのアルカイダ』から送り込まれた」と話し、資金提供も受けたと発言していた。イエメンに拠点を置くイスラム過激派アラビア半島アルカイダ」も、指示を認めた、との報道がある。

2015年1月10日23時57分 朝日新聞