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北朝鮮のミサイル、米本土が射程に 韓国国防白書

 【ソウル=小倉健太郎】韓国国防省は6日、2014年版国防白書を発表し、北朝鮮の長距離弾道ミサイルの射程が1万キロメートルに達するとの見方 を示した。北朝鮮から米本土に届く距離だ。核弾頭も小型化が進んでいると指摘。経済制裁など国際社会が圧力を強めるなかでも北朝鮮が着実に核兵器開発能力 を高めていることがあらためて明らかになった。

 白書は2年ごとに発行する。朴槿恵(パク・クネ)政権では初めてだ。前回は長距離弾道ミサイル「テポドン」の射程を6700キロメートルと紹介していたが、今回はより射程が長い「テポドン2号」の存在を指摘。「米本土を脅かす能力を保有したと推定される」とした。

 北朝鮮は12年末、長距離弾道ミサイルに搭載して人工衛星を飛ばし、「予定の軌道に侵入した」と成功を強調していた。韓国政府はこの際、黄海でミサイルの1段目部分に当たる残骸を回収しており、この分析などから従来よりも射程が長くなったと判断したようだ。

 核弾頭については小型化が「相当の水準に達している」と指摘する。弾道ミサイルなどに搭載して核兵器として使いやすくなったことを意味する。13年に国際社会の反対を振り切って強行した3回目の核実験を通じて技術を高めたとみている。

 ただ、韓国軍関係者は「長距離弾道ミサイルは実戦配備されておらず、核弾頭も長距離ミサイルに搭載できるほど小型化はできていない」と話し、すぐに核兵器として使えるわけではないとの見方を示した。

 白書によると核爆弾の材料として使えるプルトニウムの保有量も40キログラムと2年前から変わっていない。

  白書は島根県竹島(韓国名・独島)についても言及した。韓国固有の領土だとの主張は前回と変わらないが「日本の不当な主張に対しては厳重に対処する」との 表現が加わった。北朝鮮の核問題など安全保障上の懸案に対しては日本とも協力するとしながらも「軍事的信頼とつながりをかためて未来志向的な成熟した同伴 者関係を発展させるよう努力する」との部分はなくなった。

2015/1/6 18:43 日経新聞