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震源浅く、沿岸まで津波到達 東北に注意報、避難は一部

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12日未明の地震津波が観測された地域

 地震の規模はマグニチュード6・8。津波を起こす地震としては比較的小さかったのに、なぜ津波は沿岸まで到達したのか。気象庁震源が10キロと浅く、海底と海面との距離の近さが要因とみている。

 明け方の津波注意報は、東日本大震災で深刻な被害を受けた岩手、宮城、福島3県の太平洋沿岸に出た。これを受け、岩手県の8市町村と宮城県東松島市が避難指示・勧告を出した。

 岩手県大船渡市の佐藤義清さん(67)は98歳の母や孫ら9人で車3台に分乗し、自宅近くの高台に避難した。大震災では1階の天井まで浸水したため、避難勧告が出るとすぐ家を出た。「昭和8(1933)年の津波でもやられた。毎回逃げるのが宿命だ」。着替えや軽食も常備している。同県釜石市防災行政無線で市民に避難所や高台への避難を呼びかけたが、市の集計で午前5時半までに避難したのは五つの避難所で計33人。注意報解除を待たずに帰宅した人もいた。

 宮城県東松島市は沿岸約600世帯の約1600人に避難勧告を出し、避難所15カ所を設けた。だが実際に来たのは、1カ所に70代の男女3人だけ。4月のチリ沖での巨大地震による津波注意報の際は約10人で、さらに減った。小林勇防災課長は「大震災で堤防が壊れ、1メートルの津波でも浸水する地区がある。堤防が完成するまでは、避難勧告を出し続けたい」と話した。

 福島県では避難指示・勧告を出した自治体はなかったが、いわき市などで61人が自主避難した。南相馬市鹿島区の烏崎海岸では、26日から始まる「相馬野馬追」に備え、未明から馬の調教をする人たちがいたが、海岸から離れるよう呼びかけた防災行政無線などを聞き、全員が避難した。

■「確実に逃げる」忘れずに

 〈東北大の 越村俊一教授(津波防災工学)の話〉今回は震源が深さ10キロで比較的浅かったことが津波の発生につながった。同じような地震は今後も起こりうる。大きな 被害がなかったとしても、避難が無駄だったと考えるべきではない。揺れがあったら確実に逃げるという心構えを今後も忘れないでほしい。

2014年7月12日12時44分 朝日新聞