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舞鶴公園の堀ハス減少 カメ食害以外も原因?

自然・環境 植物 動物

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メ侵入防止柵の中だけでハスが生育した5号堀(昨年8月、福岡市提供)

 福岡市中央区舞鶴公園で堀のハスが減少している問題で、市は原因についての調査結果をまとめた。ミシシッピアカミミガメミドリガメ)の影響を調べるため、二つの堀に侵入防止柵を設けた実証実験の結果、カメの食害が関係している可能性が高いと推定している。ただ、堀ごとに実験結果などが異なっており、食害以外にも豪雨による葉の冠水の影響なども考えられるため、引き続き調査を進める。

 市によると、公園内のハスは明治時代頃までに植えられたとされる。堀は1号から6号まであり、夏には水面に葉が浮いてピンクの花を咲かせ、市民に親しまれてきた。

 1、2号堀は、ほぼ全域でハスが生育しているが、最も広い3号堀(約2万1000平方メートル)と、その西側の5号堀(約9400平方メートル)では2008年頃から徐々に減少。11年には5号堀でまったく見られなくなり、3号堀でも3分の1の面積で生育しなかった。

 佐賀市が佐賀城公園でミドリガメを駆除した結果、ハスの再生に成功したことから、福岡市は10年度、カメの生息状況を調査。推定で300匹ほどが生息していることがわかった。一部の茎にはかじられた痕があり、市はカメの食害が原因とみて、12年度から調査を開始。13年1月には、3、5号堀に10メートル四方を網で囲んだ「カメ侵入防止柵」を設置し、食害実証実験に取り組んできた。

 実験の結果、5号堀では防止柵の中だけでハスが生え、カメの食害が推定される結果となった。一方、3号堀では、柵の外側でも前年以上に生育し、柵の内側と外側でハスの状況に大きな差は見られなかった。

 調査に加わっている九州大の尾崎行生准教授(園芸学)は「ミドリガメはすべての堀に生息している。食害だけでなく、堀の深さや底の土壌なども減少に関係している可能性がある」と指摘。市みどり管理課も「堀ごとに異なる実験結果などが出ており、カメの食害だけではハス減少の原因についての説明がつかない」としている。

 市は今年度、5号堀の柵を縦10メートル、横20メートルに拡大して食害の影響を見極める。さらに、雨による堀の水深の変化を初めて調べるほか、カメの生息数も改めて確認するなど、多角的に調査を進める。同課は「原因を特定したうえで万全の対策をとり、福岡の夏の風物詩であるハスを再生させたい」としている。

2014年06月19日 Copyright © The Yomiuri Shimbun