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「結婚は努力」…太宰治、井伏鱒二夫妻に手紙12通

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 作家の太宰治(1909~48年)が井伏鱒二(1898~1993年)夫妻に宛てた手紙やはがき計12通が18日までに、井伏の遺族から神奈川近代文学館横浜市中区)に寄贈された。井伏夫妻の世話によって美知子夫人と結ばれた太宰が結婚生活への努力を誓う“誓約書”も含まれる。同館で開催中の「生誕105年太宰治展」で19日から追加展示される。

 同館によると、書簡12通は35年から45年にかけて書かれ、いずれも「太宰治全集」に収録されている。井伏の妻、節代さんが今年2月に亡くなり、遺品を整理していた遺族が見つけて同館に連絡。他に、作家の林芙美子や詩人の三好達治らが井伏に宛てた書簡約270通などを今月8日にまとめて寄贈した。

 井伏は、太宰を薬物中毒から救うために入院を説得するなど、何かと世話を焼いた。誓約書は太宰が美知子夫人と婚約するにあたって書いたもので、38年10月24日付。「結婚は、家庭は、努力であると思ひます」「貧しくとも、一生大事に努めます」と書き、「何卒、御信頼下さい」と結んでいる。

 展示課の野見山陽子さんは「井伏は、太宰の危機を助けた父や兄のような存在だった。極めつきがこの誓約書。会期中に貴重な資料が見つかったことは意義深く、喜ばしい」と話している。太宰治展は5月25日まで。〔共同〕

2014/4/19付    日経新聞